【ダイエットの新潮流!】ケトン体の驚くべき効果
皆さんは、「ケトン体」って聞いたことがありますか?
「プリン体ならあるけど、ケトン体は知らない」という人も多いのではないでしょうか。
でも、このケトン体、ダイエットや健康を考える人にとっては、今後重要なキーワードになるかもしれません。
今話題のケトン体とその効果について、解説します。
ケトン体って何でしょうか?
ケトン体とは、体内で糖質が枯渇したとき、肝臓で脂肪酸から合成される物質。アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸(βヒドロキシ酪酸)、アセトンの総称。
ケトン体の働きを理解するためには、まず私たちの体の中でどのようにしてエネルギーが生み出されているかを知る必要があります。
ブドウ糖によるエネルギー生成プロセス
人間にとって必要な栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質と言われています。
私たちが食事などで炭水化物を取り込むと、炭水化物に含まれている糖質が分解されてブドウ糖になります。このブドウ糖は、腸から吸収されて、血液中に入ります。
ブドウ糖がどのくらい血液中に含まれているかを示す値が「血糖値」です。
血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンによって、血液中のブドウ糖(血糖)は細胞に送られてエネルギー源になります。細胞はインスリンの助けがないとブドウ糖を取り込めないのです。
細胞に糖が取り込まれることで、血糖値が正常な値に戻ります。
しかし、必要以上に糖質を取り過ぎると、細胞では使い切れないくらいの量が血液に残ってしまいます。この結果、使い切れない場合は、体の中に貯める仕組みがあります。
私たち人間は、活動のためのエネルギーを脂肪、アミノ酸、グリコーゲンというかたちでたち内に貯蔵します。使い切れなかったブドウ糖は、グリコーゲンとして貯められています。
また、血液中の血糖値が高いままだと、膵臓は引き続きインスリンを分泌しますが、細胞では受け取れないので、結局血液に残ってしまいます。
いくらインスリンを分泌しても血糖値が下がらない状態になります。これをインスリン抵抗性といいます。
この血糖値のコントロールが上手くいかない状態が続くと、次第に全身の血管が傷つけられていき、やがて糖尿病を発症します。
糖尿病が進行すると、目の網膜の血管が破れて失明したり、足が壊死して切断したりするという恐ろしいことになってしまいます。
ケトン体によるエネルギー生成
しかし、ヒトにはブドウ糖以外にもカラダの中にある物質を効率的に使いながらエネルギーを生み出しています。そのひとつがケトン体です。
体の中に糖質があると、糖質をエネルギーとして使いますが、夜寝ているときなどは食べ物を取り込めないので、肝臓に貯められていたグリコーゲンを使います。
グリコーゲンがなくなると、今度は筋肉のたんぱく質を構成しているアミノ酸、脂質を構成しているグリセロールヺ使って、肝臓で糖質を合成します。これを「糖新生」と言います。
しかし、糖新生のプロセスで作られる量には限度があります。ここで体内の脂肪細胞にある中性脂肪を分解してエネルギーを作り出すプロセスが働き始めます。脂肪細胞にある中性脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解されます。
この作られた脂肪酸は体の各部でのエネルギーになりますが、使われずに余ったものがケトン体になります。
ここまでのプロセスを違った視点で見ると、敢えて糖質を取らずにいると、代わりのエネルギーとしてケトン体が作る出され、脂肪細胞の中で中性脂肪がどんどん分解されて放出されることになります。
今はやりの糖質制限ダイエットに繋がりますね。
ケトン体体質になるには、ココナッツオイルをとりましょう
それでは、どうすれば体の中でケトン体を作り出せるのでしょうか。
ひとつは、先ほど説明したように糖質を取らないようにすることです。
もう一つは、糖質を枯渇させなくても中鎖脂肪酸オイルをとれば、ケトン体は作られます。
中鎖脂肪酸オイルの代表がココナッツオイルです。
糖質が取らずに体内の糖質を枯渇されるよりも、中鎖脂肪酸にはカラダに取り込まれるとすぐに肝臓でケトン体が作り出されるというメリットがあります。
しかし、「オイル(油)」って聞くと、肥満の原因のようで、本当に積極的にとっても飯野かって思いますよね。
たしかに、これまでは、脂質を取ることはあまり進めレラル物ではなかったのは事実です。
しかし、最近の研究では食べる油の量を減らしても、血液中のコレステロールがに下がらないということが明らかになっています。
つまり、油というのはどのくらいの「量」を食べるのかが問題ではなく、どのような油をカラダに取り込んでいるのか、その「質」が問題なのです。
ココナッツオイルの効果
ココナッツオイルが話題になって随分立ちますが、ここでもう一度ココナッツオイルの効果を確認しておきましょう。
ダイエット効果
ケトン体は肝臓で中性脂肪から作られます。このプロセス(「ケトン体回路」と言います)が続くことで、体の中にある余分な脂肪が使われていくダイエット効果があります。
認知症(アルツハイマー病)の予防
認知症のひとつであるアルツハイマー病というのは、脳の機能が失われていく病気です。
どういうメカニズムで発生するのかはまだ解明の途中ですが、一説にはアミロイドβたんぱくという脳にとっては不要なゴミが、神経細胞の中や外に溜まることで、神経細胞が機能しなくなるのではと言われています。
脳の神経細胞の機能が低下すると、脳のエネルギーとしてのブドウ糖を取り込むことができなくなり、さらに悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。
ケトン体が脳に届けられてエネルギーとして使われると、脳の神経細胞が正常化、活性化されると言われています。アルツハイマー病の改善に効果があると期待されます。
糖尿病の予防
糖尿病は血液中のブドウ糖の値が高くなってしまい、細胞で使える以上の量が血中に残ってしまうことで発症します。
ココナッツオイルのケトン体によって、ブドウ糖をエネルギー源として使えなくなってしまった細胞を活性化すると言われています。
肌の若さを保つ
ココナッツオイルには酸化を防止する抗酸化作用があるので、肌に塗ると外側から肌を保護し、シミシワの発生を抑える効果が期待されています。
口内衛生
ココナッツオイルには強い殺菌力があるので、口に含んでお水ですすぐと、虫歯や口臭の予防の働きがあると言われています。
ココナッツオイルを取るときの注意点
ケトン体のもとになるココナッツオイルには、私たちのカラダにとっていいことは分かりましたね。
それでは、具体的にどのくらい取れば良いか、取るときにはどんなことに気をつければ良いのでしょうか。
朝、昼、晩に大さじ一杯ずつ取る
ケトン体は効率の良いエネルギーなので、こまめに補給しないとなくなってしまいます。
朝昼晩の食事前に大さじ一杯ずつ取るようにして下さい。
直接飲んでも良いし、食事にかけてもいいし、コーヒーに入れて飲んでも良いです。
炭水化物と一緒に取らない
ココナッツオイルをこまめにとって、ケトン体を作り出すサイクルをまわし低テも、炭水化物を取ってしまうと、カラダはブドウ糖をエネルギー源にしてしまいます。
せっかくのケトン体の効果が発揮できなくなってしまいますので、気をつけましょう。
ご飯やパンなどの穀物だけでなく、バナナ、パイナップル、ブドウ、メロンなども果糖が多く、体内で等質に変化しますので、ココナッツオイルとは一緒に取らないようにしましょう。
たんぱく質もしっかり取る
体の中の糖質が不足すると、糖新生のプロセスによってたんぱく質が使われます。この時たんぱく質を補給しておかないと、筋肉から取り込まれてしまいます。
筋肉の量が落ちることで、基礎代謝が落ちてしまい、ココナッツオイルの持つダイエット効果も期待できなくなります。
最後に
いかがでしたか。私たちの体の中でどのようにしてエネルギーが生み出されているか、そのメカニズムが分かりました。
また、そのエネルギーを生み出すにも、いろいろな方法があり、ケトン体を使うことがカラダにとって、メリットがあることも分かりましたね。
ココナッツオイルは、ケトン体を生み出すにはもっとも効果的なオイルです。少し前にブームになりましたが、もう一度その効果を見直してみる価値があるのではないでしょうか。
ココナッツオイルに限らず、油には「体に良い油」「体に悪い油」があります。
油について、より詳しく知りたい場合はこちらがお奨めです。
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