あなた、マウンティングをしていませんか?
動物の求愛行為には様々なものがあります。
オーストラリアとニューギニアに生息するニワシドリという鳥がいます。
ニワシドリは、別名コヤツクリ、アズマヤドリとも呼ばれるのですが、その由来は繁殖期の近づいた雄が、雌を惹きつけるためにと、小屋型のあずまやを作るためです。
このあずまやを作るときに、他の雄とは違うように見せるために、周囲に花びらや鳥の羽、実などで装飾します。
クジャクの雄が繁殖期に美しい飾り羽を広げて、メスにアピールするのも同様です。
繁殖期だけでなく、群れをなす動物になると、例えば、サルは相手の背中に乗って個体間の優位性を誇示す「マウンティング」を行います。
動物の世界では、いかに他よりも優れているかを示すことで、自分の種が後世に残そうとします。
これは動物の世界だけの話ではありません。
エグゼクティブコーチングの第一人者であるマーシャルゴールドスミス氏は、Thinkers50 Blogで「私は賢くないのか、彼らが馬鹿ではないのか」という論文を発表し、成功したリーダーにありがちな20の悪癖のひとつである自分がいかに賢いかを話す傾向について警鐘を鳴らしています。
本日は、この論文を紹介します。
なお、マーシャルゴールドスミス氏の論文の翻訳については、ゴールドスミス氏ご本人の承諾のもとで行っております。
私は賢くないのか、彼らが馬鹿ではないのか
あなたが私のビデオシリーズや書かれたブログを順番に進めるにつれて、私たちの誰もが逃れられない多くの個人的な欠点を聞いているだろう。
この資料をレビューしている中で、あなたは自分自身を認識するだろう。
あなたはこう言うかもしれない。
「これは私だ!」とか「それはずっとしている。そんな風に理解されていたとは知らなかった」
それらの悪癖のいくつかは、自分自身で認めるのが難しいものもある。
しかし、もしあなたが自己認識を軽くひと突きすれば、それは良いスタートだ。
更に良いことは、それが問題であると認めることである。
多くの人がこれをルールにしていないが、もしあなたがこのブログシリーズを見て、論文を読んでいるなら、あなたは数少ないうちの一人になるだろう。
さらに良いのは、あなたのやり方を変える矯正行動をとることだ。
金星に輝く人がいる。
それは、より良いリーダーに向けて出世街道をひた走っている人たちだ。
今から議論する悪癖は、極度の負けず嫌いの別の変形である。
それは、世間に自分たちがどんなに聡明か、他の人がどんなに能無しかを伝えているか、誰か他の人がそうしているのを聞いていることだ。
私が10万人以上の人に尋ねた質問は、全ての対人コミュニケーションのうち、
(a)いかに自分たちが聡明であるかを誰かに話しているか、誰かがそう話しているのを聞いていると
(b)他の誰かがいかに愚かであるかを話しているか、誰かがそう話しているのを聞いているのを
足した比率はどのくらいになるかである。
答えは? 約65%だ!
さて、これが本当のテストだ。
今までの人生で感じたよりも、忙しくプレッシャーの下にあると感じている人は何名くらいいるのだろうか。
ほとんどの人はこの質問に断固として「私です!」と答えている。
心配しなくても良い。あなただけではない。
私たちの多くがそういう風に感じている。
もし、私があなたの時間を節約するのに役立ち、効率性を無限に向上させる生産性向上ツールを与えるとしたら、あなたの耳がそばだつだ
ろうか。
きっとそうなるでしょう。
ここに生産性向上ツールがある。
その数を減らす。
自分がいかに聡明かを話すことでどのくらい学んだのか。
なしだ。
他の人がそう話すのを聞いてどのくらい学んだのか。
ゼロだ。
他の人がいかに愚かを話したり、他の人がそう話したりするのを聞いてどのくらい学んだのか。
絶対にゼロだ。
もし、あなたが、あなたと密接に働いていて、あなたを良く知る誰かと、見たところ些細な瞬間に立ち止まるなら、言い換えると問題が何もなく、あなたは「私が勝者だ」という筋肉を動かさなくても良いのなら、あなたは自分がいかに聡明かというのを止めるスキルを身につけている。
そして、もしうわさ話や自尊心を焚き付けることが始まった時にあなたが「すいません」と言って、自分の席に戻れるなら、あなたはその数を減らす自分の道を順調に進んでいるのだ。
最後に
本日の記事はいかがでしたか。
自分が優れていることを誇示するよりも、部下や周りの人をもり立ててチーム運営したほうが、精神的にもいいと思います。
あなたはどう思いますか?