あなた、上司の愚痴言っていませんか?

日本では、職場でのコミュニケーションも大切ですが、仕事が終わってから職場の人と飲みに行く、いわゆる「ノミュニケーション(飲ミュニケーション」が重要だと言われてきました。

最近は、ジェネレーション・ギャップのためか、若手社員が会社の上司・同僚と飲みに行くことが少なくなり、ノミュニケーションも廃れつつあるようです。

しかし、そのような職場との同僚との飲み会で出るのが、会社や上司に対する愚痴です。当事者の居ないところで、その人の悪口を言うのはよくないことですが、ノミュニケーションの場での愚痴は、ある意味サラリーマンにとってのストレスのはけ口であるのかもしれません。

海外には、ノミュニケーションという言葉はありませんが、エグゼクティブコーチングの第一人者であるマーシャル・ゴールドスミス氏は、上司に対する悪口は結局何も生み出さない行為であると言っています。

ここでは、ゴールドスミス氏の論文を紹介します。

なお、マーシャルゴールドスミス氏の論文の翻訳についてはゴールドスミス氏ご本人の承諾のもとで行っております。

 

上司を激しく非難する

マーシャル・ゴールドスミス

Badbossology.comとデベロップメント・ディメンション・インターナショナルによる最新調査によると、従業員の大多数は酷い上司について不平を言ったり、他の人の不平を聞いたりするのにひと月10時間以上を使っている。

そして約三分の一の従業員は月20時間以上使っている。

この調査は、なぜ上司が行動を変革できるために研修を受けなければならないかを指摘しようとするが、同時にこの結果は、なぜ従業員が行動を変革できるために研修を受ける必要があるかを指摘していると解釈される。

従業員は、自分たちの最善の利益のために、なぜ非生産的な上司非難をするべきでないかの理由を知るべきだ(仮に酷い上司であったしても)。

 

あなたが上司を激しく非難する時:

あなたは時間を浪費している。

ひと月に10から20時間かければできる生産的な仕事が沢山ある。

たとえあなたが上司を尊敬していなくても、自分のパフォーマンス改善のために努力することはできる。

もし、あなたが浪費すべき時間をたくさん持っていても、それは新しいスキルの習得に使うべきだ。

この方法で、あなたは最終的に良い仕事と良い上司に出会えるかもしれない。

 

あなたは自分自身の品位を落としている。

もしあなたが聡明で常に上司を裁けるなら、そしてもし上司が愚かで終わりのない批判の時間から利益を得るなら、なぜあなたはその愚か者に報告しているのか。

突き詰めれば、私たちが上司を見捨てる時、私たちは自分たちも見捨てているのだ。

あなたの周りの人は、外ではそう言わないが、中ではあなたは上司よりも酷い負け犬でさえあると考えているかもしれない。

 

あなたは自分の会社を傷つけている。

あなたの話は繰り返されて他人に伝わるだろう。

もし管理職がそんなに酷いなら、なぜその会社の製品がそんなに良いと信じられているのか。

なぜ人は苦労して手に入れたお金をあなたの会社の製品に使うのだろうか。

 

あなたは偽善者として受け取られる。

あなたが上司のことを陰で激しく非難する時、あなたが話している人は、「私がいない時に何て言われているのだろうか」と考えるかもしれない。

通常、あなたの皮肉いっぱいで口の悪い発言は、上司に直接届かないのは明白だ。

なぜ、あなたが話をしている人が、あなたが上司を扱う以上に、他の人に敬意を持って接していると信じなければならないのか。

 

あなたは意気地なしだと伝えている。

もし上司が会社にとって良くないやり方で振る舞っているなら、なぜ彼に挑まないのか。

答えは、あなたが怖じ気づいているからに違いない。

問題の一部は、あなたの上司が人を怖がらせるからかもしれない。

より大きな問題はあなたが正しいと信じていることを言う勇気に欠けていることだろう。

 

あなたは自分自身と他人を憂鬱にしている。

世界には数多くの間違ったことがある。飢餓問題。殺人事件。貧困問題。

もし、あなたが憂鬱になる話題を話したいのなら、なぜ上司のところでしないのか。

なぜ一日を使って人生はどんなに酷いかを話すことに費やさないのか。

よりよいプランは、あなたが扱うべきものを最大限に利用することだろう。

 

あなたは自分のキャリアを高めていない。

少なくとも上司の非難に使われているあなたの貴重な時間のいくらかが、上司に立ち聞きされているか、他の人によって上司と共有されていることは大いにあり得る。

月20時間もあなたを背後で中傷することに使っている誰かを昇進させたいだろうか。

私たちは全て、上司や仕事仲間について意味がなく破壊的な発言をしてきた。

これは従業員だけにあてはまるのではない。私は大企業の全階層のリーダーの360度フィードバック報告書をレビューした。

かなりの数のエグゼクティブが「他の人やグループに関する破壊的な発言を避ける」という項目で酷い評価を受けている。

破壊的な発言問題に対処する簡単なプロセスは、発言の前に大きく深呼吸をすることだ。

あなた自身に四つの質問をする。それは、

  • この発言は会社の役に立つだろうか
  • この発言はお客様の役に立つだろうか
  • この発言は私が今話している人の役に立つだろうか
  • この発言は私が話題にしている人に役立つだろうか

の四つだ。

 

もし答えが四つともノーであれば、実行するのに博士号不要の簡単な戦略がある。

 

それを言わないことだ!

 

私のクラスでは不必要では快適な発言をした時、全員が仲間のクラスメイトに2ドルを「罰金」として払うようにしている。

これをやりだして一年経った時、30万ドル以上の慈善金を作ることができた!

破壊的なコメントは2ドル以上に多くのダメージを与える。

あなたは職場において、役に立たなく非生産的な酷評に対して罰金を含む仕組が作られるのを望むだろう。

あなたはこれがあなたの職場をより一層ポジティブにすることが分かるだろう。

そして最終的には良い目標のためにお金を募ることで終わることも。

最後に

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本日の記事はいかがでしたか。

他人の悪口は、百害あって一利なしと言えますね。

yujiro akimoto
  • yujiro akimoto
  • 【経歴】
    兵庫県神戸市出身。

    大学卒業後は、日系の精密機器メーカーに入社。約9年間に渡り人事、海外販売 (東南アジア地域)、営業支援などの業務を経験。

    その後、コンサルティング業界に転職。
    戦略コンサルタントとして、通信業・製造業・専門サービス業などのクライアントに対する戦略立案や戦略の実行支援などに携わる。

    コールセンター会社の経営企画と人事の担当役員として事業会社の経営に携わった後に、株式会社秋元アソシエイツを設立し、組織の生産性向上などのコンサルティングサービスを提供する。

    【資格】

    Marshall Goldsmith Stakeholder Centered Coaching (Certificated Coach)
    全米NLP協会 プラクティショナー
    TOEICスコア: 915

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